サッカーの得点はゴールにボールを蹴り込むと得点、バレーやテニスは相手が打ち返せないところにボールを打ち込むと得点、しかし野球は数あるスポーツな中では唯一、人が得点になるスポーツです。
ホームラン以外自力では得点ができません、出塁した選手をホームベースへ生還させて得点になります。そして出塁した選手も自ら進塁し得点に繋げるのです。
そうです、出塁したらチャンスを広げるために盗塁し進塁を目指します。この盗塁には足の速さが必要ですが、実は成功の秘訣は足の速さだけではないのです。
盗塁を成功させるポイントは大きく3つ
- リードを覚える
- タイミングを知る
- スタートダッシュを極める
今回はこのポイントの「リードを覚える」についてお伝えします。
Contents
リードとは
リードは、打者が打つ前に出塁している塁より、離塁して次塁への距離を短くする行為です。リード中にタッチされるとアウトになります、ピッチャーの牽制の上手さによってリード距離の調整が必要になります。
リードの目的
- 進塁を確実にする為
次の塁へより確実に進塁できるように、リードを取り進塁を狙います。 - 相手ピッチャーへプレッシャーを掛ける為
ピッチャーにとって、大きくリードを取られることは嫌なものです。大きなリードはピッチャーがバッターとランナーの両方に気を使う必要がありプレッシャーとなります。
リードの主目的は進塁のためですが、場面や状況によっては相手ピッチャーや野手へのプレッシャー(牽制)を狙って行う場合があります。経験を重ねて上手く使い分けてリードできるとプレーが楽しくなります。
リードの方法
リードの大きさ(距離)
リードの基本距離は、
自分の身長 + 手を伸ばした長さ + 1歩~2歩です。
これは牽制されたときに、1歩踏み出してヘッドスライディングで帰塁(戻る)すると丁度ベースに手が届く距離になります。相手ピッチャーの牽制の上手さや、ランナー自身の帰塁の上手さによって距離は調整します。
リードの取り方
- リードをするときは必ずピッチャーを見ながらリード取ります。
ピッチャーがランナーを見ていなくても、油断し目を離してはいけません。(キャッチャーからの合図で牽制する場合があります) - 足をクロスステップしリード取って行きます。
クロスするときは、必ず右足が前、左足が後ろです。 - ステップは、右足→左足(右足の後ろ側へ)→右足→左足(右足の後ろ側へ)→右足→左足(右足の後ろ側へ)とステップして5~6歩くらいが基本距離です。これは、帰塁する側へ体が向くステップでスムーズに戻れます。
※逆は体が進塁側へ向き、戻りずらくなります。
リードは進塁目的ですが、アウトになる危険性もあるため帰塁も想定してベースから離れます。少しでも大きくリードを取りたいところですが、ギリギリ戻れる距離を自分でつかみ実戦していくことが必要です。
帰塁のやり方(戻り方)
牽制されたときは、ヘッドスライディングで戻ります。
※通称「頭から」とか「手から」戻れって言われます。
戻る時は、必ず右手でベースの左角(ライト側)をタッチします。これは、少しでも牽制タッチのタイミングが遠くなるところへ戻る為です。
もう一つ大事な事は、立ち上がる時の注意です。
- 手をベースから絶対に離さないで、ベースに足を掛けます。(踏みます)
- ベースに足を掛けたら手をベースから離して立ち上がります。
この時うっかりすると、意外とベースに触れていない瞬間が出来ます。この間にタッチされたらアウトですからね、気を緩めず立ち上がりましょう。
各塁のリードの取り方
1塁編
- 1塁は積極性が求められます。
- ピッチャーへのプレッシャーにもなりますので大きなリードを取ります。
- 1塁ー2塁を結ぶ直線上にリードします。2塁への最短距離とするためです。
チャンスを広げるために2塁への盗塁は必須ですから積極的にリードしましょう。また、姿勢は低くし進塁のダッシュ、帰塁のヘッドスライディングに備えます。
2塁編
- 2塁は積極性と注意性が求められます。
- リードの大きさも、姿勢も中程度です。(2塁は状況により、より大きなリードが取れる場合がありますがこれは応用です。)
- 注意性は、ショートとセカンドが牽制に入ってきますので、より注意が必要です。(少年野球の場合、センター入ってくる場合もあります)
- 2塁ー3塁を結ぶ直線状にリードを取ります。
状況やアウトカウントによって、リードを取る位置が変わる場合もありますが、最初は基本で十分です。
1塁と違って、野手はベースにつかないことが多いです、ピッチャー、セカンド、ショートの動きを警戒しなければなりませんので注意が多岐に渡ります。怖がらずコーチャーの指示にも耳を向けましょう。
3塁編
- 3塁は慎重性が求められます。牽制でアウトになっては、もったいないです。
- リードの大きさも姿勢も、1塁≧3塁程度で良いです。
- リードの位置は、1.2塁とは少し違ってきます。
3塁線のファールグランド側へ1歩ほど離れたところでリードします。
※バッターから近い為、強烈な打球が飛んできます。この打球にフェアグランド上で当たったらアウトになってしますからです。
得点まであと一歩のとろこです、確実に1点を取るために慎重かつ的確な判断が求められます。ベンチ、コーチャーからの指示をしっかり聞きて1点に繋げましょう。
今回のまとめ
- 野球は数あるスポーツの中で唯一、人が得点になるスポーツである
- 出塁、進塁しホームベースへ生還しなければ得点にならない
- 盗塁成功の鍵は足の速さだけではない
- 秘訣は3つある、リード・タイミング・スタートダッシュ
今回は得点に繋げるための盗塁、そして成功の秘訣でも一番大切なリードについてお伝えしましたが実戦を重ねないと上手くなりません。練習試合などではドンドン積極的にリードを大きくとり、アウトになってもいいからチャレンジしましょう。
初めはベースから離れるのは怖いものですが、大丈夫!失敗を重ね上手くなりますからね。ガンガンやりましょう。
ご家庭でも、家の中で出来る唯一の練習です。
布団など敷いて、思い切った練習をさせてあげてください。